ウッドデッキの材料には様々なものがあります。特徴や短所をわかりやすく一覧表で掲載しました。用途や価格など、様々な要素から最適な材料を選定することが重要です。

ウッドデッキに適した材料の比較一覧表

材料名 特徴 注意点・価格

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ベルダデッキ
原産地:ニュージーランド産ラジアタパイン(防腐剤加圧注入処理)
種別:針葉樹
色:淡い褐色

ニュージーランド産ラジアタパインの「柾目材」のみを使用しているので、ひび割れやとげがなく、安全性が高い。サスティナブルな木材で世界の森林環境の保全に配慮された木材である。
平板のみで角材はないので、ウッドデッキの床下やウッドフェンスの柱などは、他の木材と組み合わせて使用する。
表側は平滑な面で、裏側は溝の付いた面となっている。

価格は比較的手頃で、施工性が高く、使い勝手が良い。

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抗菌木材
原産地:国内産杉(銅系防腐剤加圧注入処理)
種別:針葉樹
色:淡い緑色

国内産の杉に銅系防腐剤を加圧注入した材料。腐りにくく、安全。 さらに銅メッキビスを使用しているので非常に腐りにくく、シロアリにも強い。
防腐剤注入直後は内部にまで薬剤が浸透しているため、着色剤を塗りにくい。
通常木材は、年月と共に色落ちして灰色になって行くが、抗菌木材は退色の度合いが遅く、しっとりとした風合いを比較的長く保つ。

価格は手頃で、コストパフォーマンスは非常に優れている。

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エステック材
原産地:国内産杉(窒素高熱処理)
種別:針葉樹
色:茶褐色

国内産の杉を窒素高熱処理した材料。腐りにくく、寸法安定性には特に優れた木材。
表面硬度が低く、傷がつきやすい。
木材自身の強度も弱いので、構造部分には十分な強度を持たせるような施工が必要。

価格は比較的手頃で、コストパフォーマンスには優れている。

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リュクス材
原産地:東南アジア産(高圧乾燥処理)
種別:広葉樹(ハードウッド)
色:茶褐色

東南アジア産のメルパウを高圧乾燥処理した材料。腐りにくく、寸法安定性には特に優れている。
メルパウ本来の強度と比較すると、若干強度が落ちるが、杉などに比べれば十分強い。
日焼けによる色落ちの進行が早い。

価格は比較的手頃で、コストパフォーマンスには優れている。

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サイプレス材
原産地:豪州産ヒノキ
種別:針葉樹
色:檜色

耐久性が高く、シロアリや腐朽に非常に強い。日本のヒノキに似ており、日本人にとって受け入れやすい。
割れやヒビ、ささくれなど木材特有の欠点が目立つ。

価格は比較的手頃で、コストパフォーマンスには優れている。

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イペ材
原産地:ブラジル産(別名:パオロペ等)
種別:広葉樹(ハードウッド)
色:黄褐色

典型的なハードウッド。耐久性が非常に高く、安定性が極めて高い。木目が詰まっており、高級感がある。
ビス止めには、前もって下穴を開ける必要があり、その分施工には注意が必要。

高級材の為、コストパフォーマンスが悪い。

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バツー材
原産地:東南アジア産(セランガンバツー)
種別:広葉樹(ハードウッド)
色:褐色、黄色

耐久性が高い割に価格が手ごろで、コストパフォーマンスが良く、バランスの取れた材料。
イペ材に比べると、やや木目が粗く、若干のささくれ、ざらつき感がある。

価格は比較的手頃で、コストパフォーマンスには優れている。

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SPF材
原産地:北米など(S:スプルース P:パイン F:ファー)
種別:針葉樹
色:材は白色、注入材は淡い緑色

ツーバイ工法に良く使われる構造材に、薬剤を加圧して注入した木材。軽量、安価で加工性に優れている。
割れ、そり、ささくれなど木材特有の欠点をすべて有している。耐久性に難があるので、定期的なメンテナンスが特に重要になる。

価格は安価、ウッドデッキを気軽に楽しみたい方に向いている。

材料選びのポイント

木材は、さまざまな種類があり、それぞれ長所と短所を併せ持っています。どこにでも使える、そんな万能の木材は有りません。


たとえば、ウッドデッキに使用する木材を決めるには、以下のような事柄を優先的に考慮する必要があります。

1、歩行に耐える十分な強度がある。
2、ヤニ(樹液)等でべたべたしない。
3、ささくれの発生が最小限である。


それに対し、ウッドフェンスの場合は、

1、そりなどの変形が最小限。
2、柱などには強度が必要だが、パネル部分にはそれほどの強度は必要ない。
3、風に対する配慮として、比重が大きく、重い材料は不向き。


ウッドデッキは材料を横/水平(床面)に置くことが多く、ウッドフェンスは材料を縦/垂直(フェンス面)に使用することが多くなります。そのことから自ずと材料の向き不向きがでてきます。木材を横に置くということは、木材の内部に水がたまりやすく、腐朽が進行しやすくなります。一方、ウッドフェンスのように木材を縦に配置する場合は、木材内部に水が溜まりにくく、腐朽に関しては有利な条件になります。

このような理由から、ウッドデッキに使用する材料としては、抗菌木材、イぺ材、バツー材、サイプレス材を使用することが多く、ウッドフェンスには、リュクス材やエステック材など軽量で、変形の少ない材料を使用することが多いです。


SPF材は安価で、加工もしやすく、DIYなどで購入し、お客様がご自分で手作りウッドデッキを製作するのには向いていますが、耐久性に問題があるので注意が必要です。
ウッドデッキの場合、湿気の多い北側の庭に使用する場合は特に注意が必要です。
一方、風通しの良いウッドフェンスや床面の高いベランダデッキでは、十分長年の使用に耐えます。


イぺ材やバツー材などのハードウッド材は、非常にの密度が高く、固く重い材料です。この固く重いがゆえに、白蟻や腐朽菌に強い木材として一般に広く知られています。
反面、その固く重いという特徴が故に、加工がしずらく、素人の方には扱いが難しく、電動ドリルや電動ノコのような加工機械が必須となります。
ウッドデッキには向いていますが、ウッドフェンスとして使用する際は、その重さに見合うだけと強度を柱に求める必要があります。


これらのように、木材の長所・短所を十分に理解して、適材適所で材料を選ぶことがなにより重要となります。


木材が長年の使用で劣化する理由

ごぞんじでしょうか?木材が長年の使用で劣化する理由を。

木材は紫外線を吸収して、赤外線の多くを反射します。


紫外線を吸収して赤外線を反射

ウッドデッキの上にいると「照り返し」が少なく快適なのは、このためです。海辺の遊歩道や、屋外レストランなどで多く使われる理由はここにあります。コンクリートや金属素材にはない、木材の大きな特徴の一つです。

しかし、人間の肌と同様に、木材の表面は褪色して「灰色」に変わります。人間の「日焼け」と同じです。さらに、紫外線による劣化が進むと、シワのような老化現象がおきてきます。ですから、変色(色がグレイになる)と表面劣化(表面がボロボロになってくる)は、ウッドデッキの宿命といえます。

たとえば、イペ材やジャラ材に代表されるハードウッドは、重く密度が高いので、紫外線による劣化がおきても劣化そのものが見えにくく、逆に杉などの軽くやわらかい材料は、密度が低いので、劣化が顕著にあらわれ、表面のボロボロ感が気になるようになります。