木材はもともと樹木なので、生木はたくさんの水分を含んでいます。それが、周囲の湿度との関係で含水率(含まれる水の割合)が変化し収縮をはじめます。雨の日は含水率が高くなるため木材は伸び、晴れの日は乾燥して木材は縮みます。この変化を日々繰り返しながら、長い年月の間には縮むようになります。その縮む割合も縦方向、横方向、厚み方向で全て異なるため、そりやねじれが発生します。
下の絵は木材の「木取り」と、その木材が乾燥して収縮する様子を表しています。「木取り」によって変形の仕方が違います。柾目板はそりにくく、板目板はそりやすい性質を持っています。このそりを釘などで強制的に押さえつけると、乾燥時に表側から割れてしまいます。
一方、中心部の色の濃いところは樹木が数百年、数千年にわたって生き抜く為に防腐性能のある抽出物を溜め込んだところで心材と呼びます。 この抽出物の種類と量が異なるために、樹種によって色や耐久性に差が生じるのです。